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11月の食品衛生重点チェック項目

対策 チェックポイント
ノロウイルス対策の維持確認 手洗いの確認、手袋の着用、ノロウイルス対応アルコールの導入。
体調管理の強化:吐き気、下痢気味の方は食品を直接触らない部署に一時移動する。
衛生管理の再強化 保健所による年末一斉取り締まり(立ち入り検査、収去検査)の準備(製造許可証、衛生責任者手帳の準備)
年末年始製造管理の準備、整理整頓 年末の製造数、製造予定の確認と計画作成、資材準備、受け入れ態勢の整備、製造量が増え始める前の整理整頓や大掃除の実施
毛髪の異物混入対策 着替える前に髪の毛をブラッシングする(抜けそうな毛を落とす)、粘着ローラー掛けの実施頻度を上げる。ヘアキャップ(毛髪防止ネット)の着用状況を確認する。
冷凍庫・冷蔵庫対策 不具合が無いか、温度設定等に問題が無いか確認する(年末年始対策の開始)

※書面についてのお問い合わせ等ございましたら御社担当までご連絡ください。

低温細菌について

一般的に細菌は、30~40℃の温度帯を至適温度とする菌が多く、10℃以下や60℃以上ではほとんど増殖しなくなります。しかし低温細菌と呼ばれる細菌は、20℃~30℃で良く発育し、最低発育温度は0~5℃で、食品(乳、食肉、鮮魚介類、低温貯蔵野菜などの冷蔵保存品)の腐敗に関係するほか、食中毒の原因になる種類も知られています。

食中毒を起こす低温細菌

◆エルシニア・エンテロコチカ(Y.enterocolitica、1982年に食中毒菌として指定)

  • 豚、犬、猫などの腸管や自然環境中にいる細菌で、野生動物(シカ、イノシシ、ネズミなど)やペット(犬や猫など)の糞便、河川水などから見つかっています。この細菌の発育に適した温度は25~30℃ですが0~4℃でも発育でき、冷蔵庫内の食品中でも増殖し汚染された食品を摂取すると食中毒を起こします。

・食中毒事例

  • 2012年8月、合宿先の食事を喫食した高校生等39名が腹痛、下痢、発熱等を呈し、患者便 28 検体中 18 検体(64.3%)から Y.enterocolitica 血清群O8が検出されました。合宿先の食事や環境材料からは検出されず、感染源は不明でした。
  • 2013年4月、寮の食事を喫食した学生52名が下痢、発熱等を呈し、患者便および調理従事者便の合計24検体から Y.enterocolitica 血清群O8が検出されました。保存してあった食品の検査から、1 検体(野菜サラダ)が陽性となり、「野菜サラダ」を原因食品とした食中毒であると断定されました。

◆リステリア・モノサイトゲネス

  • 冷蔵温度でも増殖できる細菌で、食品と共に摂取されると食中毒を引き起こすことがあり、高齢者や免疫機能が低下している人は少ない菌量でも発症することがあります。また妊婦の方が感染すると危険で、胎児の感染から早産、新生児の髄膜炎・敗血症あるいは胎児の死亡・死産を引き起こすことがあります。日本では、ナチュラルチーズ(ソフト及びセミハードのものに限り、容器包装後加熱殺菌又は飲食時加熱するものは除く)及び非加熱食肉製品に、100/g以下という基準があります。また、食品安全委員会の資料では、国内流通の魚介類加工品(スモークサーモンチップ、明太子、ネギトロ等)、野菜・野菜加工品(モヤシ、一夜漬け等)などから検出されています。なお、牛等の生乳が汚染していたとしても、食品衛生法で生乳又は生山羊乳は殺菌が義務付けられているため、流通する牛乳等は安全です。

・食中毒事例

  • 日本では正式な事例は報告されていませんが、2001年に北海道で発生したソフトチーズ(患者数38名)の1例が論文に報告されています。厚生労働省の資料によれば、欧米では、ナチュラルチーズなどの乳製品、生ハムなどの食肉加工品、スモークサーモンなどの魚介類加工品、コールスローなどのサラダなどでリステリアによる集団食中毒が発生しているとのことです。最近(2023年)では、米ワシントン州の飲食店でミルクシェイクを飲んだ客の間でリステリア菌による食中毒で3人が死亡、3人が入院したとのことで、調査の結果、同店のアイスクリーム製造機の不適切な洗浄が原因で、食中毒が起きていたことが分かったとの報道があります。

腐敗など苦情の原因になる低温細菌

◆シュードモナス(Pseudomonas属)

  • 低温での食品の腐敗細菌として知られ、牛乳の凝固や変色など苦情の原因になっているほか、漬物の変色、漬物の調味液の濁りなどの原因にもなるようです。
    また、カビや乳酸菌も一部の種類は低温でも生存、生育し、苦情の原因になる場合があります。

対策

これらの細菌は、適切な調理や保存によって感染のリスクを軽減することができます。肉などはしっかり加熱調理、生野菜は良く洗って食べる。冷蔵庫は温度を適切に維持することが大切です。

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