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1月の食品衛生重点チェック項目

対策 チェックポイント
ノロウイルス対策 下痢風邪等の申告、器具類の殺菌状態確認
衛生管理マニュアルの再確認 年末年始を終えておろそかになっている可能性がある為
作業場内、冷凍庫・冷蔵庫の整理整頓 年末年始体制→通常体制への早期切り替えを実施
手洗いの徹底 ノロウイルスの感染予防の他にも微生物による二次汚染を防ぐ
従業員の健康管理 従業員の健康状態の確認・手指の傷や荒れにも留意する

※書面についてのお問い合わせ等ございましたら御社担当までご連絡ください。

生食用野菜と食中毒:リスクと予防策

生野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質など私達の健康に不可欠な栄養素が含まれています。しかし、野菜類は、土壌由来の様々な細菌や農薬の残留などのリスクもあり、野菜類が原因で過去には大きな事故が起きています。厚生労働省は平成28年9月に高齢者施設で野菜を加熱せずに提供する場合、次亜塩素酸ナトリウムでの殺菌を徹底するよう都道府県などに通知し、平成29年6月に大量調理施設衛生管理マニュアルを改正しました。また、近年は給食施設や飲食店では人手も少なく、手間を省くためカット野菜を使用する施設が増えていますが、カット野菜は洗浄殺菌されていても無菌ではないため、低温管理や消費期限を守らないと細菌が増えた状態のものを提供することになりますので注意が必要です。また、野菜類の洗浄殺菌が行われていても、その後の取扱いでノロウイルスを付着させてしまえば、事故が起こることが考えられますので、人の管理(健康チェック、手洗い徹底等)も必要です。

◆食中毒事例

  • 2016年(千葉県と東京都)、同じ経営者の有料老人ホームで、腸管出血性大腸菌O-157による食中毒が発生し、合わせて10人が死亡。原因食品はいずれも「きゅうりのゆかりあえ」であった。
  • 2016年(東京都)、社員食堂で「サラダバー」を原因とするノロウイルス食中毒(150名)が発生。
    調理従事者の手指を介してノロウイルスを付着させた疑い。
  • 2013年(東京都)、寮の食事(野菜サラダ)により、エルシニアによる食中毒(52名)が発生。

◆実態調査(ホームページより)

(千葉県)千葉市で平成28年度に市内給食施設を対象に非加熱の野菜・果物の提供に関する実態調査(アンケート方式)を実施した結果、野菜等を未加熱で提供している施設が65%程度認められ、大量調理施設衛生管理マニュアルに基づく処理(野菜)を実施している施設は、①流水で3回以上水洗いをしている施設が約35%、②次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌を実施している施設が約65%で、マニュアルへの規定も含めて各施設に浸透していないことが認められたとしています。

(東京都)練馬区内で流通している農産物のうち、生で食べる野菜(水菜、キャベツ、ネギ、きゅうり、トマト等9種類)及び香味野菜(パクチー、パセリ、大葉等8種類)の細菌検査を実施した。その結果、前者から約20%、後者から約40%の食中毒の原因となりうる菌(セレウス菌、大腸菌、黄色ブドウ球菌等)が確認されています。

◆野菜・果物の仕入れ、保管、洗浄(大量調理施設衛生管理マニュアルより抜粋)

  • 衛生害虫、異物混入、腐敗・異臭等がないか点検する。異常品は返品又は使用禁止とする。
  • 専用の清潔な容器に入れ替えるなどして、10℃前後で保存する(冷凍野菜は -15℃以下)
    • キャベツは土壌由来の細菌に汚染されやすい食材のため、芯の部分と外葉は、カット前に取り除いて二次汚染を防止する。(傷んでいる葉も取り除く)
    • 葉物野菜は葉先が折れたりすると細菌汚染し易く、消毒が不十分になり易いので取扱いに注意。
  • 流水で3回以上水洗いする。
    • 表面の凹凸部や葉と葉の間等は、流水で十分に洗浄する(微生物の増殖防止及び野菜の品質保持のため、洗浄に用いる水は低温管理すると良い)。
  • 中性洗剤で洗った後に流水で十分すすぎ洗いする(野菜用洗浄剤も販売されています)。
  • 必要に応じて、次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌(※)する。
    塩素殺菌の場合は、塩素水と野菜の量に注意(野菜が多すぎると塩素を消費し、十分な殺菌ができない)。
    (※)次亜塩素酸ナトリウム溶液(200mg/ℓで5分間又は100mg/ℓで10分間)又はこれと同等の効果を有する亜塩素酸水(きのこ類を除く)、亜塩素酸ナトリウム溶液(生食用野菜に限る)、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液で浸漬殺菌する。
  • 流水で十分すすぎ洗いする(次亜塩素酸ナトリウム溶液などを洗浄除去)。
  • 水切り後、専用のまな板、包丁でカットする。
  • 清潔な容器に入れたのち、清潔なシートで覆い(ふた付き容器の場合を除く)、調理まで30分以上を要する場合には、10℃以下で冷蔵保存する。

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