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今月の食品衛生重点チェック項目

対策 チェックポイント
カビ対策の実施 梅雨時期に入る前にカビの掃除と防止(防かび塗料の塗布)を行う。
ゴキブリ対策の強化 ゴキブリは気温が20℃くらいに暖かくなると活動をスタートする。
防虫施工および発生状況、駆除記録の保存ができているかを確認する。
餌となる食べ物や生ゴミを長時間放置しない。
ハエおよび虫の侵入、混入対策 気温が上がり、害虫が発生し活発的に動く時期となるため、捕虫器、防虫カーテンが設置できているか確認をする。
ドアの解放放置を禁止する。防虫網の破れがないかを点検する。納品時に異物の付着・混入がないかを目視で確認し、調理場・加工場への異物混入を防ぐ。
傷み・汚れが多い食材は受け入れない。
気温上昇に伴う食中毒への警戒 発生件数が増加する時期となるため、ポスターや朝礼で注意喚起を実施する。冷蔵庫、冷凍庫等の温度設定を確認する。適切な温度で食材や調理済み食品を保管する。原材料受け入れ時はすぐに冷蔵庫もしくは冷凍庫で保存する。
検食が-20℃で2週間保管されているか確認する。
冷蔵庫、冷凍庫のメンテナンス 気温上昇に伴い冷蔵庫に負荷がかかり故障等が増加する時期のため、温度計が正しく作動しているか、保存温度・方法が適切に行われているかを確認する。
冷気の流れをふさがないように、冷蔵庫の保管は容量の70%以下となっているかを確認する。

※書面についてのお問い合わせ等ございましたら御社担当までご連絡ください。

◆異物の混入防止・「虫」対策のポイント

異物の混入は、虫、毛髪、合成樹脂、金属片などが過去の事例では多いようです。また身近で使用しているものでもうっかりすると異物の原因になることがあります。神奈川県の保健所に寄せられる苦情では、約3割程度が異物混入で、食品の自主回収状況でもガラス片、虫の混入などがあり、こうした苦情に対する対応は、大きな損失につながってしまいます。今回は室内で発生する「虫」を想定してみましょう。
日本の夏は高温で多湿のため、細菌も増殖し易くなるばかりか、カビや虫の発生も多くなります。お店を検査していると良く確認されるのが、飲食店ではゴキブリやチョウバエ、ショウジョウバエ、製造業ではチョウバエ、シバンムシ、メイガなどの仲間などです。これらの昆虫を発見したら早いうちに対処しておきましょう。また、外部からの虫の侵入を防ぐため、防虫網や防虫カーテンを設置し、出入口の開放禁止のほか、ダンボール箱の保管や再利用は避け、照明器具は紫外線の少ないLEDにするなどの対策を行いましょう。

◆ゴキブリ

日本には約50種類知られていますが、一般的に見られるのはチャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリです。中でもチャバネゴキブリは、飲食店などで多く見られます。交尾を行うと雌は卵鞘(らんしょう)をつくって、その中に30~40の縦長の卵を産み付けます。つまり一回卵を産むと30~40匹の子供が生まれてしまいます。薬剤による駆除が必要ですが、卵鞘(らんしょう)には効果がありません。ゴキブリが確認される場合は施設の清掃を徹底し、継続した駆除を行いましょう。

◆チョウバエ

排水溝など汚れた水のある場所に発生します。使用していなくても常に水がたまった場所がある場合は要注意です。また、蓋がされた排水溝の清掃を怠っていると、チョウバエのほかゴキブリの住家になっている場合もあります。チョウバエの卵は水際などに100個程度塊で産み付けられます。2日程度で孵化して幼虫となり、蛹、羽化まで約2週間です。排水溝、グリストラップなどの清掃を徹底するほか、床面に凹凸があって水が溜まりやすくなっている場合は早めに補修し、乾燥状態を維持しましょう。

◆ショウジョウバエ

大きさ2~3ミリ程度のコバエで、腐りかけの野菜や熟した果物を好み、生ゴミなどに集まります。卵が産みつけられると1日で幼虫となり、幼虫、サナギから10日位で成虫になります。成虫は1日に30~50個程度の卵を産み、死ぬまでに数千個の卵を産み付けます。対策としては、こまめに清掃を行い食品残さなどは片づけることです。飲食店ではビールサーバーやドリンクサーバーなどの周辺もきれいにしておきましょう。見つけたら殺虫剤や捕虫器などで駆除するほか、外部から侵入されないよう網戸の破れ等は補修しましょう。

◆シバンムシ(タバコシバンムシ、ジンサンシバンムシなど)

シバンムシ類は、茶色や赤褐色で1.7~3㎜程度のごま粒の様な甲虫です。22~30℃の環境を好んで生息し、年に数回食品や乾燥した植物質のものに発生します。食品工場に発生すると、異物の原因にもなり、小さいので気がついた時には大発生ということになりかねません。パン工場や製麺工場では、床や棚などに粉が飛散し、発生源になる恐れがありますのでこまめに掃除機を使うなど清掃を行い、発生場所をなくすことが大切です。また、ビニール袋などを食い破って侵入することもあるので、要注意です。

◆ノシノマダラメイガ

幼虫は穀類、麺類、菓子などを食害し、時には包装袋に穴を開けて進入します。内部で発生するだけでなく、外部からの飛来や原材料に卵や幼虫が混入、付着して運びこまれることもあります。施設内で小型の蛾が飛んでいる場合は要注意です。粉溜まりが無いように、倉庫や製造機械内部などを清掃することが大切です。めん類やパン製造施設など粉類を多く取扱う施設では、粉が隅々まで飛散している事が多いので掃除機の使用も効率的です。食品は密閉した容器に保管し、一度開封した食品は早めに使い切りましょう。 万一、成虫を発見した場合は、保管している食品を点検し、幼虫などが確認されたら食品と一緒に処分しましょう。

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