今月の食品衛生重点チェック項目
対策 | チェックポイント |
---|---|
ノロウイルス対策の維持確認 |
ノロウイルスの流行期は、10月末頃から翌年の4月頃となる。下痢風邪等の自己申告をするように周知する。 手洗い方法とタイミングは、マニュアルに沿って行われているかを確認する。吐き気、下痢気味の方は食品を直接触らない部署に一時移動する。 |
年末年始製造管理の準備、整理整頓 | 年末の製造数、製造予定の確認と計画作成を行う。資材準備、受け入れ態勢の整備をする。製造量が増え始める前の整理整頓や大掃除を実施する。冷蔵庫、冷凍庫に不具合が無いか、温度設定等に問題が無いかを確認する。仕入れ原材料が増えるため、冷気の流れを塞がないよう冷蔵庫等の保管は容量の70%以下になっていることを確認する。 |
表示の確認 | 流通が増える年末年始を前に、期限表示、アレルゲン等の表示の確認をする。ラベルの貼り間違い、誤入力がないか(翌年を2年先に変更しているか)、印字機の不具合がないか、使用原材料変更がないかを確認する。 |
保健所年末一斉取締の対策 | 年末の保健所の立ち入り検査に向け、収去検査の準備をしておく。営業許可証、食品衛生責任者名が掲示されているかを確認する。HACCP関係書類のチェックを行う。衛生講習会の受講ができているかを確認する。 |
毛髪の異物混入対策 | 静電気が起こりやすい時期なので、粘着ローラー掛けの実施頻度を上げ、ヘアキャップ(毛髪防止ネット)の着用状況を確認する。着替える前に髪の毛をブラッシングして抜けそうな毛を落とすと良い。 |
※書面についてのお問い合わせ等ございましたら御社担当までご連絡ください。
特定原材料に準ずるアレルギー表示に、「マカダミアナッツ」が追加されました
2023年3月9日に食物アレルギー義務表示対象品目に「くるみ」が追加されましたが、2024年3月28日にも食品表示基準についての一部改正があり、特定原材料に準ずるものに「マカダミアナッツ」が追加され、「まつたけ」が削除されました。なお、今回の改正については、経過措置期間は示されておらず、可能な限り速やかにマカダミアナッツを表示し、まつたけの表示削除に努めるとしています。
- 特定原材料8品目(えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生)は義務表示で変更はありません。
- 特定原材料に準ずるもの20品目(アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)で推奨(任意)表示です。
【注意事項】
- 副原材料や使用添加物等に表示が必要なアレルゲンが含まれている場合がありますので、副原材料、添加物の表示チェックや、製造室で使用する機械、器具類から二次汚染しないよう洗浄の徹底や専用にする(製造ライン、機械器具など)などの対応も必要です。
-
これらの対策をしてもコンタミネーションの可能性が排除できない場合は、注意を喚起する表記をするよう推奨されています。
<例>
「本品製造工場では、○○(例:乳)を含む製品を生産しています」
また、えび、かにの場合、例えば、甲殻類を食べている魚介類を網で捕獲し、分別せずに原材料として加工食品を製造すると、最終食品に意図せず「えび」、「かに」等の甲殻類が混入してしまうことがありますので次のような注意喚起表示によって注意を促す必要があります。
<例>
「本製品の製造ラインでは、えび、かにを使用した製品を製造しています」
「本製品で使用しているアサリなどの二枚貝には、かにが共生しています」
なお、えび、かには、十脚目のみが対象で、しゃこ類、あみ類、おきあみ類は対象外となります。 - 包装面積が30平方センチメートル以下の場合でも、名称、保存方法、消費期限又は賞味期限、アレルゲン、L-フェニルアラニン化合物を含む旨、食品関連事業者の氏名又は名称及び住所の表示は省略できません。
【アレルギー表示のルール】
-
原則として個別表示します。
<例>原材料:小麦粉、卵、しょう油(大豆を含む) 添加物:乳化剤、膨張剤、香料 -
特定加工食品及び拡大表記は廃止されています。
マヨネーズ ⇒ マヨネーズ(卵を含む)又は卵と表示する
パン、うどん等 ⇒ パン(小麦を含む)又は小麦粉と表示する - 一括表示する場合は、使用された全てのアレルゲンをまとめて表示します。原材料欄に小麦粉、卵、牛乳とあっても(一部に小麦・卵・乳成分を含む)等と表示します。添加物欄もアレルゲンの使用があれば、同様に表示する必要があります。乳については、「乳成分」に統一されました。また、アレルゲンを並べる時は、(・)でつなげます。保健所等による食物アレルギー表示の監視(消費者庁パンフレットより)保健所等では、食物アレルギー表示が正しくされているかを、以下の方法で確認しています。
- 原材料や製品の仕入時に、販売元の事業者から特定原材料等の有無についての情報提供を受けているかなど、製造・販売に係る関係書類から確認されます。
- 加工食品に特定原材料が含まれているかどうか試験検査(収去検査)を行うことがあります。
- 食品を生産するに当たり、意図しない特定原材料等の混入が発生しないよう、製造ラインの洗浄方法等、混入防止策について確認されます。
成分分析ページはこちら